資産運用

年金の利回りってどのくらい?【投資商品として見てみた場合】

「年金って実際に利回りどのくらいなの?」とお客さんより聞かれたので、答えていきます。

結論から言うと、ざっくり

国民年金:1.56~2.56%

厚生年金:1.11~1.45%

になっています。それでは解説していきます。

年金の基本的知識

大前提として、年金は運用されています。

「私は投資はしていない」と言っている人がいますが、実は国民全員「年金」というもので運用しているのです。

ここでは、「年金」=「投資商品」として認識してもらっていいでしょう。

また、10年以上支払って、65才以上から受け取りが開始されます。

また、年金=強制加入ということになります。

最低投資期間が設けられ、65歳以上からしか貰えない、強制加入の投資

これが、「年金」ということです。

そして、年金という投資商品には二種類あります。

年金の種類

年金の種類も意外と知らない人が多いです。会社から天引きされていることが多く、特にサラリーマンの方は種類があることを知らない人がほとんどです。

国民年金

対象者:フリーランス、個人事業主

自分自身で振り込み等で払うことになります。自分で管理しなくてはいけません。

16,540円(令和2年)と今時点で決まっています。

厚生年金

対象者:フリーランス、公務員

基本的に給料から天引きになります。実際に天引きなので、気にしている人は少ないかも知れません。

払う金額は、年収によっては違いますが、「国民年金よりは多く払う」ということは共通です。

よって、将来もらえる年金も国民年金の人よりも多くなります。

また、奥さんが専業主婦の場合、厚生年金一人分で二人分の年金に加入できるというメリットもあります。

それぞれの利回り

一般的な投資

一般的な自分自身で投資した場合は、どれくだいの利益が出るんでしょうか?

多くの人が投資しているアメリカの投資S&P500の利回りは5%前後となっています。

下記がS&P500の長期投資の結果です。(手数料は引いていません)

国民年金

40年間支払いで、65歳から受け取ることができます。

  • 年間支払額:約20万円
  • 総支給額:約78万円

2019年での情報です。ここから計算していきます。

●男性平均寿命:81歳の場合
受給期間:81歳−65歳=16年間
支給金額:16年間×78万円=1248万円
支払金額:40年間×20万円=800万円

年間利回り:1248万円÷800万円=1.56%

●女性平均寿命:86歳の場合
受給期間:86歳−65歳=21年間
支給金額:21年間×78万円=1638万円
支払金額:40年間×20万円=800万円

年間利回り:1638万円÷800万円=2.04%

という結果になります。

しかし、年金には節税効果あり、利回りをあげることができます。

例として、税率20%の人の場合は、(年収330~695万円)の場合は、節税効果で4万円安く税金が控除されます。それを加味していくと、

  • 年間支払額:約16万円
  • 年間総支給額:約78万円

●男性平均寿命:81歳の場合
受給期間:81歳−65歳=16年間
支給金額:16年間×78万円=1248万円
支払金額:40年間×16万円=640万円

年間利回り:1248万円÷640万円=1.95%

●女性平均寿命:86歳の場合
受給期間:86歳−65歳=21年間
支給金額:21年間×78万円=1638万円
支払金額:40年間×16万円=640万円

年間利回り:1638万円÷640万円=2.56%

と言う結果になります。正確には、税金を含めての計算が良いですね。

さらに国民年金には、保険として

障害基礎年金⇨条件次満たせば、障害を抱えると、年金受給額が早まる。

遺族寄付年金⇨条件満たせば、年金支払い者が死亡した場合、家族に年金が入ってくる。

と言うことになります。

また、安定的な世界の国際に投資したとしても

米国債:2%
英国債:0.7%
ドイツ国債:-0.4%
ノルウェイ国債:1.4%

ということで、安定的な先進国に投資するよりも、良い投資が国民年金保険ということになります。

リスクが低い、保険がついている、リターンも安定的な割に高めということであれば、全然アリではないのかな?と思います。

厚生年金

40年間支払いで、65歳から受け取ることができます。

厚生年金は計算が複雑なので、一例を上げて計算していきます。

夫の平均的月収が42.8万円で40年間勤務し、妻が専業主婦の場合です。

  • 年間支払額:約96万円
  • 年間受給額:約265万円

になります。これで計算していくと、

●男性平均寿命:81歳の場合
受給期間:81歳−65歳=16年間
支給金額:16年間×265万円=4240万円
支払金額:40年間×96万円=3840万円

年間利回り:4240万円÷3840万円=1.10%

●女性平均寿命:86歳の場合
受給期間:86歳−65歳=21年間
支給金額:21年間×265万円=5565万円
支払金額:40年間×96万円=3840万円

年間利回り:5565万円÷3840万円=1.45%

これだけ見ると、厚生年金は無しということになります。

ただ厚生年金の場合は、妻もしくは夫が専業の場合は、片方支払い義務はないので、一人分払って二人分もらうということになります。

ここでの利回りはプラスになっていますが、厚生年金は国民年金も含んでいるので、その分を考慮すると、年収によっては、−と言うことになります。

実際に、国民年金だけの利回りよりも下がっているので、厚生年金が足を引っ張っており、年利を下げている計算になっています。

これ以上下がる可能性は高い

しかし、これは今の段階の利回りになります。

今の時代は、超少子高齢化時代、年金破綻問題も上がってきています。

仮に年金がこのまま継続されるのならば、私たちは、

  • 年金支払額を多く払うか
  • 年金受給額を減少させるか?

この二つしかありません。

また、年金受給可能年齢75歳案も出ており、実際に利回りは下がる方向に考えられます。

国民年金⇨まあ、入ってもいいかなレベルの投資

厚生年金⇨国民年金だけで良いかな?厚生年金も併用すると利回りが下がる

という状態で、今後年金制度がまた変わるのであれば、投資商品としてはそんなに魅力的ではないのかのと思います。

まとめますと、投資目線でいけば、

  • 強制的に入らなくてはいけない投資
  • 10年以上したら、返金額0円
  • 65歳まで貰えない
  • 今後利回りが下がる可能性が高い商品